国立感染症研究所

エボラ出血熱 検疫所による情報

最終更新日 2016年6月15日(水曜)14:58

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ラッサ熱のリスクアセスメント 2016年6月13日時点

ラッサ熱のリスクアセスメント

2016年6月13日
国立感染症研究所

背景

ラッサ熱は、エボラ出血熱、マールブルグ病、クリミア・コンゴ出血熱とともに、ウイルス性出血熱の一疾患として感染症法上の一類感染症に分類される。自然宿主は西アフリカ一帯に生息する齧歯類の一種であるマストミスである。マストミスが生息するナイジェリアからシエラレオネ、ギニアに至る西アフリカ一帯が流行地域であり、年間10-30万人の感染者がいると推計されている1)。特にシエラレオネにおける罹患率は世界で最も高いとされる2)。1987年に行われた、シエラレオネの村落15 箇所における調査では抗体保有率は8~52%であった。抗体保有率は農村型村落で高くなる傾向があり、抗体保有率は年齢と共に上昇し、50歳代でピークに達していた。マストミスのウイルス保有率も村落により異なり0~80%であった3)。マストミスの生息状態、ヒトでの感染率からみて、ラッサ熱は西アフリカ一帯の日常生活に密着した風土病とも言える。

最終更新日 2016年6月13日(月曜)13:16

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西アフリカ諸国におけるエボラ出血熱の流行に関するリスクアセスメント(2016年2月12日現在)

 

2016年2月12日
国立感染症研究所

発生状況(参照「WHO/Ebola Situation Report - 3 February 2016)

  • 2013年以降の西アフリカ3カ国におけるエボラ出血熱〔エボラウイルス病(EVD)と呼称される〕流行について、流行国であるシエラレオネ,ギニア,および、リベリアはそれぞれ2015年11月7日、2015年12月29日、および、2016年1月14日に終息を宣言した。なお、リベリアでは2015年5月9日、同年9月3日の終息宣言に続く3度目の終息宣言である。リベリアでは、一度目の終息宣言後から2016年1月14日までの期間に確定例計9例(うち死亡3例)が報告された。これらのうち感染源が明らかでない症例の一部は、回復患者との性行為による精液を介したエボラウイルス感染の可能性も指摘された。
  • シエラレオネでは、前述の終息宣言後90日間を、サーベイランス強化期間としていたが、終息宣言から68日が経過した2016年1月14日に、新たなEVD症例(以下、症例A)がシエラレオネのほぼ中央に位置するTonkoliliで確認された。症例Aは22歳の女性で感染源は不明であり、1月12日に死亡している。死亡後にウイルス学的検査によりエボラウイルスに感染していたことが確認された。この結果が得られるまでの間、症例Aがエボラウイルスに感染していることが疑われていなかったため、埋葬に際して適切な感染対策がなされなかった。シエラレオネ保健省はWHO(世界保健機関)等の支援のもと、接触者を積極的に同定し、追跡した。その結果、108名の接触者が同定され、症例Aの世話をしていた38歳の叔母もエボラウイルスに感染していたことが確認された。同患者は2月11日時点で回復退院した。同日時点で、残る接触者の健康監視も解除された。

日本にエボラウイルス感染者が入国するリスク

日本へ入国する渡航者がエボラウイルスに感染しているリスクは、極めて低いものの存在する。理由は以下のとおりである。

  • 日本へ入国する渡航者がEVD回復患者の場合、エボラウイルスが精液等の中に存在し続け感染源となることがあるが、全ての回復期患者がフォローされてはいるわけではない。実際、リベリアでは、終息宣言後の再燃(flare-up)を2度経験したが、感染の発端となった者は回復者であった可能性がある。
  • 現時点では西アフリカ各国においてなおEVD流行が発生する可能性が残っているといえるが、西アフリカ各国の終息宣言を受けて、旅行、ビジネスやボランティアを目的とした西アフリカ各国への渡航者が増える可能性がある。長期滞在および現地の人との濃厚接触の機会もあり得ると考える。

検疫での対応

西アフリカ各国では、EVD流行の終息宣言後であってもEVD流行が再燃する危険性がある。この危険性について渡航者へ注意喚起し、渡航歴・接触歴の自己申告を促す啓発活動を継続する必要があると考えられる。

最終更新日 2016年2月12日(金曜)14:45

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IASR 36(6), 2015【特集】西アフリカにおけるエボラ出血熱 2015年5月現在

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The topic of This Month Vol.36 No.6(No.424)

西アフリカにおけるエボラ出血熱 2015年5月現在

(IASR Vol. 36 p. 93-94: 2015年6月号)

エボラ出血熱(Ebola hemorrhagic fever:EHF)はエボラウイルスによる重篤な急性熱性疾患であり、ラッサ熱、マールブルグ病、クリミア・コンゴ出血熱等とともに、ウイルス性出血熱(viral hemorrhagic fever:VHF)の一つである。本疾患は必ずしも出血症状を伴うわけではないことなどから、近年ではエボラウイルス病(Ebola virus disease:EVD)と呼称されることが多い。

Copyright 1998 National Institute of Infectious Diseases, Japan

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