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海外におけるバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)の分離状況と新たな流行株の出現

(IASR Vol. 42 p165-166: 2021年8月号)

 

 バンコマイシン耐性腸球菌(vancomycin-resistant enterococci:VRE)は, 1990年代に米国の医療環境における分離が急増したことで院内感染対策を要する薬剤耐性菌として重要視されるようになった1)。米国は現在においても世界で最もVREが蔓延した国の1つであり, 中心静脈カテーテル感染から分離されたEnterococcus faeciumの約80%がバンコマイシン耐性であったとの報告もある2)

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