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Mycoplasma amphoriforme, 長引く咳嗽を主訴とする小児からの検出

(IASR Vol. 37 p. 115: 2016年6月号)

Mycoplasma amphoriformeは1999年にWebsterらによって慢性気管支炎を罹患している免疫不全患者から検出され, その存在が確認された1)。その後の調査では免疫能の正常な患者からの報告もあり2,3), 現在では気道感染症原因菌として認知されている。しかし本菌は栄養要求が厳しく, またその性状がMycoplasma pneumoniaeと同様のブドウ糖分解, アルギニン非代謝性であることから, 感染していても検出できていない, または見逃されている可能性も高く, わが国ではこれまで検出の報告はなかった。今回我々は肺炎マイコプラズマ感染疑い患者の調査中にM. amphoriformeを分離同定したので報告する。

Copyright 1998 National Institute of Infectious Diseases, Japan