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低・中所得国における麻疹・風疹排除の課題と対策―ラオスとベトナムの血清疫学研究から―

(IASR Vol. 45 p59-61: 2024年4月号)
 
はじめに

世界保健機関(WHO)では, 各地域において麻疹・風疹排除目標が掲げられ, 各国でワクチン接種やサーベイランスの強化など, 様々な取り組みが行われている1-3)。しかし一部の低・中所得国では, 高い接種率を達成しながら麻疹や風疹のアウトブレイクを繰り返しているため, その原因の究明と対策が求められている。そこでWHO世界麻疹風疹特別実験室に指定されている国立感染症研究所ウイルス第三部と, WHO協力センター(保健システム強化)である国立国際医療研究センター国際医療協力局がラオス, ベトナムを対象に血清疫学研究を実施し, 排除への課題を考察した。

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