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風疹患者におけるウイルスRNAと感染性ウイルスの排出について

(IASR Vol. 44 p51-53: 2023年4月号)
 
背 景

風疹の迅速かつ正確な診断は, 感染拡大の防止, 排除状況の把握に不可欠である。核酸検査法の1つであるreal-time RT-PCR(RT-qPCR)法の開発は, 風疹ウイルス(RuV)-RNAの高感度かつ定量的な検出を可能にした。発症後のRuV-RNA排出量の推移が分かれば, 検体採取や検査結果の解釈の一助になるが, その情報はない。また, 検体中のRuV-RNA量は, 感染性ウイルスの排出量と正の相関を示すと考えられるが, この仮説は証明されていない。本稿では, 風疹患者における発疹出現後の日数とRuV-RNA量と感染性RuV排出との関係を, 参考文献1から抜粋して報告する。

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