集計期間
(発行日)
注目すべき感染症
1999年
第51・52合併号
(51週)平成11年12月20〜26日 (52週)12月27日〜12年1月2日
  • インフルエンザ流行状況
  • B型インフルエンザウイルス分離(福岡市)
  • 欧米のインフルエンザ最新状況
1999年
第50号
平成11年12月13〜19日
  • インフルエンザ流行状況
  • 世界のインフルエンザウイルス分離
1999年
第49号
平成11年12月6〜12日
  • インフルエンザ流行状況
  • インフルエンザウイルス分離-Aソ連(宮城県)
  • A香港(北海道)
1999年
第48号
平成11年11月29日〜12月5日
  • インフルエンザ流行状況
1999年
第47号
平成11年11月22〜28日
  • インフルエンザ流行状況
1999年
第46号
平成11年11月15〜21日
  • インフルエンザ流行状況
  • ジフテリア感染による死亡例
1999年
第45号
平成11年11月8〜14日
  • インフルエンザ流行状況
  • インフルエンザウイルス分離-A香港(静岡県)
  • Aソ連(仙台市)
1999年
第44号
平成11年11月1〜7日
  • インフルエンザ流行状況
1999年
第43号
平成11年10月25〜31日
  • 千葉県におけるボツリヌス中毒事例
  • 西ナイルウイルス脳炎(米国)
1999年
第42号
平成11年10月18〜24日
  • 沖縄県における麻疹の多発(県内3病院からの入院麻疹例の報告)
1999年
第41号
平成11年10月11〜17日
  • 千葉県におけるボツリヌス中毒事例
1999年
第40号
平成11年10月4〜10日
  • EHECO86による死亡例
1999年
第39号
平成11年9月27日〜10月3日
  • インフルエンザA初発例(カナダ,英国)
1999年
第38号
平成11年9月20〜26日
  • 西ナイル様ウイルス脳炎(米国)
1999年
第37号
平成11年9月13〜19日
  • 非流行期のインフルエンザウイルスA(H3)
  • 1999/2000シーズン用ワクチン株
1999年
第36号
平成11年9月6日〜12日
  • トルコ旅行者のパラチフス感染症
1999年
第35号
平成11年8月30日〜9月5日
  • インドネシアで感染した熱帯熱マラリア
  • 秋田県における腸炎ビブリオの散発
1999年
第34号
平成11年8月23〜29日
  • EV71分離(宮崎県)
  • CA16分離(高知県)
1999年
第33号
平成11年8月16〜22日
  • 発疹症とE18
  • 中学校におけるパラインフルエンザ3型集発
1999年
第32号
平成11年8月9〜15日
  • 手足口病
1999年
第31号
平成11年8月2〜8日
  • 手足口病
1999年
第30号
平成11年7月26日〜8月1日
  • 手足口病
1999年
第29号
平成11年7月19〜25日
  • 手足口病
1999年
第28号
平成11年7月12〜18日
  • 手足口病
1999年
第27号
平成11年7月5〜11日
  • 手足口病
1999年
第26号
平成11年6月28日〜7月4日
  • 手足口病
1999年
第25号
平成11年6月21〜27日
  • 手足口病
1999年
第24号
平成11年6月14〜20日
  • 手足口病
1999年
第23号
平成11年6月7日〜13日
  • 手足口病
1999年
第22号
平成11年5月31日〜6月6日
  • 手足口病
1999年
第21号
平成11年5月24〜30日
  • 手足口病
1999年
第20号
平成11年5月17〜23日
  • 手足口病
1999年
第19号
平成11年5月10日〜16日
  • 手足口病
1999年
第18号
平成11年5月3〜9日
  • 手足口病
1999年
第17号
平成11年4月26日〜5月2日
  • 手足口病
1999年
第16号
平成11年4月19〜25日
  • 咽頭結膜熱
1999年
第15号
平成11年4月12〜18日
  • 流行性耳下腺炎
1999年
第14号
平成11年4月5日〜11日
  • 水痘

 

 発生動向総覧
    


〈第2週コメント〉 1月18日集計分

全数報告の感染症

 

注意:これは当該週に診断された報告症例の集計です。しかし、迅速に情報還元するために期日を決めて集計を行いますので、当該週に診断された症例の報告が集計の期日以降に届くこともあります。それらについては一部を除いて発生動向総覧では扱いませんが、翌週あるいはそれ以降に、巻末の表の累積数に加えられることになります。

 

*感染経路、感染原因、感染地域については、確定あるいは推定として記載されていたものを示します。

 

 


定点把握の対象となる5類感染症(週報対象のもの)

 

全国の指定された医療機関(定点)から報告され、疾患により小児科定点(約3,000 カ所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000 カ所)、眼科定点(約600 カ所)、基幹定点(約500 カ所)に分かれています。また、定点当たり報告数は、報告数/定点医療機関数です。

 

過去5年間の同時期との比較

 

インフルエンザ: 定点当たり報告数は第42週以降増加が続いている。都道府県別では岐阜県(23.82)、愛知県(22.63)、三重県(21.92)、高知県(19.52)、福井県(16.38)、香川県(15.86)が多い。

 

小児科定点報告疾患RSウイルス感染症の報告数は2,166例と第51週以降減少が続いている。年齢別では1歳以下の報告数が全体の約79%を占めている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は第51週以降減少が続いている。都道府県別では新潟県(1.15)、佐賀県(0.61)、北海道(0.55)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では福井県(4.82)、富山県(4.55)、大分県(3.64)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では宮崎県(19.9)、大分県(18.0)、熊本県(17.1)が多い。水痘の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では宮崎県(5.03)、山形県(4.47)、鹿児島県(4.02)が多い。手足口病の定点当たり報告数は第50週以降減少が続いている。都道府県別では石川県(1.21)、滋賀県(0.75)、岡山県(0.56)、鹿児島県(0.56)が多い。伝染性紅斑の定点当たり報告数は2週連続で増加した。都道府県別では島根県(1.65)、鳥取県(1.32)、愛媛県(0.78)が多い。百日咳の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では沖縄県(0.21)、栃木県(0.19)、静岡県(0.07)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は増加した。都道府県別では大分県(0.11)、徳島県(0.09)、沖縄県(0.09)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では山形県(1.97)、新潟県(1.93)、宮崎県(1.89)が多い。

 

基幹定点報告疾患:マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は減少したが、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してかなり多い。都道府県別では沖縄県(3.71)、福島県(2.29)、青森県(2.17)、栃木県(2.14)が多い。

 

〈12月コメント〉
◆性感染症について  2012年1月13日集計分 性感染症定点数:962
     
(産婦人科・産科・婦人科:464、泌尿器科:401、皮膚科84、性病科13)

 

●月別推移
 2011年12月の月別定点当たり患者報告数は、性器クラミジア感染症が2.04(男0.98、女1.06)、性器ヘルペスウイルス感染症が0.69(男0.29、女0.40)、尖圭コンジローマが0.41(男0.23、女0.17)、淋菌感染症が0.85(男0.68、女0.17)であった。男性では性器クラミジア感染症、次いで淋菌感染症が多く、女性では性器クラミジア感染症、次いで性器ヘルペスウイルス感染症が多かった(図1)。

 

 

過去5年間の同時期との比較

 

●男女別・年齢階級別
 年齢群別(0歳、1~4歳、5~69歳は5歳毎、および70歳以上)でみた定点当たり報告数のピークは、男性では、性器クラミジア感染症は25~29歳の年齢群、性器ヘルペスウイルス感染症は30~34歳の年齢群、尖圭コンジローマは35~39歳の年齢群、淋菌感染症は20~29歳の2つの年齢群であった。女性では、性器クラミジア感染症は20~24歳の年齢群、性器ヘルペスウイルス感染症は20~34歳の3つの年齢群、尖圭コンジローマは20~24歳の年齢群、淋菌感染症は20~24歳の年齢群であった(図3:PDF参照)。男女ともに4疾患すべてで15~19歳の年齢群の報告があり、また男女ともに性器クラミジア感染症、淋菌感染症で10~14歳の年齢群の報告があった。また、性器クラミジア感染症、尖圭コンジローマ、淋菌感染症の3疾患の報告は、男性では60代以上は僅かであり、女性では50代以上は僅かである。しかし、性器ヘルペスウイルス感染症は男女ともに、50代以降の報告も少なくない。この年齢層は再発例が含まれている可能性が以前から指摘されており、2006年4月の届出基準改正により、抗体のみ陽性のものの除外に加えて「明らかな再発例は除外する」ことが明示された。しかし、年齢群分布においての明らかな変化は見られておらず、この基準の周知徹底とともに、遵守されているかの検討なども今後必要と考える。

 

 年齢群毎にみた定点当たり報告数の男女の比較では、性器クラミジア感染症では15~29歳の3つの年齢群、性器ヘルペスウイルス感染症では15~39歳、55~59歳、70歳以上の7つの年齢群、尖圭コンジローマでは20~29歳の2つの年齢群という比較的低い年齢層を中心に女性が男性より多く、他の年齢群は同値あるいは男性が多かった。淋菌感染症ではすべての年齢群で同値あるいは男性が女性より多かった。ただし、性感染症定点は泌尿器科系、婦人科系および皮膚科系などの診療科から構成されており、男女の比較については各地域におけるそれらの比率等の影響を受ける可能性がある。

 

●若年齢層での推移
 感染症法が施行された1999年4月以降について、若年層(15~29歳)における各疾患の定点当たり報告数を男女別・月別に(図4:PDF参照)に示した。性器クラミジア感染症は男性では2003年以降減少傾向がみられた後、2009~2010年はほぼ横ばいで推移したが、2011年は再び減少している。女性では2003年以降減少傾向がみられていたが、2011年は横ばいである。性器ヘルペスウイルス感染症は男性では2007年以降微減傾向がみられた後、2010年以降はほぼ横ばいで推移している。女性では2006年以降微減傾向がみられたが、2010年にやや増加した後、2011年は再び減少している。尖圭コンジローマは男女共に2006年以降微減傾向がみられたが、男性では2011年はほぼ横ばいで、女性では2010年以降はほぼ横ばいで推移している。淋菌感染症は男性では2003年以降減少傾向がみられ、2010年に増加傾向がみられたが、2011年は再び減少している。女性では2004年以降微減傾向がみられた後2007年以降は横ばいで推移していたが、2011年は微増している。前月との比較では、男性では性器クラミジア感染症で増加、性器ヘルペスウイルス感染症で減少、尖圭コンジローマで同値、淋菌感染症で同値であった。女性では性器クラミジア感染症で減少、性器ヘルペスウイルス感染症で減少、尖圭コンジローマで増加、淋菌感染症で減少であった。

 


2012年2週(第2号)*12月報含む

ダイジェスト版 | * ダウンロード(48p/1.3MB)

(1月9日~1月15日)インフルエンザ/病原体情報(インフルエンザウイルス/感染性胃腸炎関連ウイルス)/海外感染症情報〔2012年1月27日発行〕

2012年1週(第1号)

ダイジェスト版 | * ダウンロード(38p/1.1MB)

(1月2日~1月8日)インフルエンザ/病原体情報(インフルエンザウイルス/感染性胃腸炎関連ウイルス)/海外感染症情報〔2012年1月20日発行〕

届出票(全数把握疾患)記入時のお願い、注意点

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診断(検案)した者(死体)の類型:

 初診時に死亡されている方は「感染症死亡者の死体」、「感染症死亡疑い者の死体」のいずれかとなります。初診時に生存されていた方が死亡された場合は「患者(確定例)」(あるいは「疑似症患者」「無症状病原体保有者」)です。

当該者職業:

 診断のみならず公衆衛生対策上も重要な情報となります。公務員、会社員などにとどめず、できる だけ職種(調理師、保育士、医師、ツアーコンダクターなど)を記載してください。

当該者住所と当該者所在地:

 住所は住民登録してある所。所在地は居る場所で、届出を受けた保健所等が連絡のとれる場所(入院中なら病院、帰省中であれば帰省先)です。

症状:

 自覚症状に限らず、他覚症状・所見が含まれます(例えば、肝腫大、肝機能異常値、X-P・内視鏡・超音波検査での異常所見、検便の潜血陽性など)。「その他」には、選択項目以外で重要と思われる症状や、基礎疾患、重複感染症の有無、内服中の薬剤などを記載してください(例えば、コレラでの制酸剤内服中、劇症型溶血性レンサ球菌感染症での妊娠など)。「症状なし」は無症状病原体保有者の扱いとなるものです(一~四類感染症はすべて無症状者も届出対象ですが、五類感染症では後天性免疫不全症候群、梅毒を除き、症状なしの場合は届出対象外です)。

診断方法:

 診断の根拠となったものすべてに○をつけ、必要な内容を記入してください。検査中のものや、陰性結果のものは含まれません(但し、麻しんは、例外的に、陰性結果も含めて記載していただくようになっています)。届出票には届出基準に示された診断方法があらかじめ書かれており、それ以外の方法で診断されたものは、原則、届出対象外となります。新しい検査法など場合によっては対象と判断できる方法もありますので、ご不明な場合には保健所または国立感染症研究所感染症疫学センター(03-5285-1111)にご確認ください。

初診年月日:

 当該疾患の初診日です。それ以前から他疾患で通院中・入院中である場合には、他疾患の初診日としないようご注意ください。

感染したと推定される年月日:

 他の感染者の存在を把握するうえで公衆衛生対策上重要です。問診内容や潜伏期間などから感染機会をできる限り判断して、記入してください。

発病年月日:

 感染性の有る期間の把握や、集団発生時などでの発症曲線の描写などに必要となり、公衆衛生対策上重要です。忘れずに記入してください。なお、何をもって「発病」とするかの規定は定められていませんが、当該疾患の主となる症状が最初に出現した日について記入してください〔例えば、発熱性疾患なら発熱出現日、消化器症状が主たる疾患はそれらの症状(腹痛、下痢など)の出現日〕。

診断年月日:

 届出基準を満たす結果が得られ、診断が確定した日です。

死亡年月日:

 届出後に死亡された場合にも、保健所で追加入力ができるよう、できるだけ保健所にご連絡をお願い致します。

感染原因・感染経路・感染地域:

 集団発生の探知や、拡大・再発防止策など、公衆衛生対策に直結する非常に重要な項目です。問診を含めた診察結果からできるだけ記載をお願いします。不明としか判断できない場合には、その他(   )に(不明)と記載してください。

 なお(確定・推定)の判断基準は示されていないので、状況により判断してください。

  1. 感染原因・感染経路:それぞれ選択された項目の詳細内容(例えば、経口感染では飲食物の種類・状況、利用した飲食店など)をできるだけ具体的に記入してください。
  2. 感染地域:詳細地域・場所(わかる場合には施設名なども)をできるだけ具体的に記入してください。複数の地域が考えられる場合などには、潜伏期間や現地の流行状況なども考慮して判断してください。渡航先や国内旅行先などでは、感染地域への滞在期間も問診し、把握できれば記入してください。
その他感染症のまん延の防止及び当該者の医療のために医師が必要と認める事項:

 例えば、集団発生の可能性に関する情報、家族や接触者調査の必要性などの保健所へのアドバイス、入院の必要性や重篤度など、他の項目にかけなかった事項などを積極的に記入してください。

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