更新  2024.3.5 第8週(2/19~2/25)データを掲載しました。

※次回の第9週の更新は3月12日(火)です。

※2015年からはCSVデータのみの更新となります。

2015年からのIDWRの変更についてはこちら から。


*データは報告数集計の速報値として公開するものであり、後日感染症発生動向調査 週報 、さらには確定データとしての年報において修正される場合があります。また発生動向に関するコメント、その他詳細についても週報をご参照ください。

 

■全数把握疾患、報告数、累積報告数、都道府県別

一~五類感染症の全数把握疾患についての各週の報告数、および当年第1週からの累積報告数です。
※累積報告数は再集計されています。

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第8週

■定点把握疾患(週報告)、報告数、定点当たり報告数、都道府県別
五類感染症のうち週単位で報告される定点把握疾患の報告数、および定点当たり報告数です。
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第8週

■定点把握疾患(週報告)、累積報告数、定点当たり累積報告数、都道府県別
五類感染症のうち週単位で報告される定点把握疾患の、当年第1週からの累積報告数、および定点当たり報告数です。
※累積報告数は再集計されています。
DL-csv

第8週

■疾病毎定点当たり報告数 ~過去10年間との比較~
五類感染症のうち週単位で報告される定点把握疾患の過去10年間の定点当たり報告数です。
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第8週

■定点把握疾患(週報告)、(1週から当該週まで)報告数・定点当り報告数
五類感染症のうち週単位で報告される定点把握疾患の、当年1週から当該週までの各週の報告数、および定点当たり報告数です。
※報告数・累積報告数は再集計されています。
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第8週

■動物疾患、報告数、累積報告数、都道府県別
獣医師が届出を行う感染症と対象動物についての各週の報告数、および当年第1週からの累積報告数です。
※累積報告数は再集計されています。
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第8週

2024年第7週(第7号)

  pdficons  ダウンロード(32p/1.1MB)

(2月12日~2月18日) 発生動向総覧/感染症関連情報〔病原体情報/海外感染症情報/その他〕〔2024年3月1日発行〕
※2015年からのIDWRの変更についてはこちらから。

 

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インバウンド真菌症(ヒストプラスマ症)

(IASR Vol. 45 p17-18: 2024年2月号)
 

ヒストプラスマ症はHistoplasma spp.(ヒストプラスマ属菌)による感染症であり, 近年診断症例数が増加している。カプスラーツム型ヒストプラスマ症(H. capsulatumによる)の流行地の中心は米国中央部のミシシッピ渓谷からオハイオ渓谷である。その他の国・地域(中南米, 東南アジア, オーストラリア, ヨーロッパなど)にも広範囲・散発的に流行地がみられる。一方, ズボアジィ型ヒストプラスマ症(H. duboisiiによる)は, 中部および東部アフリカ(特にウガンダ, ケニア, ガボン, コンゴ共和国, コンゴ民主共和国)などの特定地域でみられる。ズボアジィ型ヒストプラスマ症は皮膚, 骨, 軟部組織が病変部位となることが多い。皮膚病変は潰瘍をともなう多発性丘疹が多い。骨病変は無痛性で, 多発性であることが多い。播種型は多臓器を侵し, 極めて予後不良である。

 

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播種性クリプトコックス症の疫学

(IASR Vol. 45 p18-20: 2024年2月号)
 

クリプトコックス症は, クリプトコックス属が原因真菌である感染症であり, 土壌など環境中に存在する真菌の経気道的な吸引が最も一般的な感染経路である1)。ヒト-ヒト感染はないと報告されている。経気道的な吸引に続発する肺感染症が最も多くみられる病型であるが, 呼吸器等の感染部位から中枢神経系あるいは全身性に播種した症例を播種性クリプトコックス症と呼び, 感染症法に基づく5類感染症の全数把握対象疾患に定められ, 診断した医師は7日以内に最寄りの保健所に届け出ることが規定されている。届出基準には血液, 脳脊髄液など通常無菌である検体からのクリプトコックス属の分離・同定, 病理組織学的診断, ラテックス凝集法によるクリプトコックス莢膜抗原陽性例などが含まれ, 詳細はhttps://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01-05-140912-3.htmlに記載されている。

 

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国内初のCandida auris血症の1例

(IASR Vol. 45 p20-21: 2024年2月号)
 

今回, 国内初のCandida aurisC. auris)血症を経験したので報告する1)

特に既往のない71歳男性。転院5カ月前(2020年)にフィリピンセブ島に語学留学をしていた。転院2カ月前に, 転倒を契機にした第12胸椎圧迫骨折および新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の診断で現地医療機関に入院した。重症COVID-19の診断で, 気管挿管・人工呼吸器による管理が開始された。転院1カ月前に多剤耐性アシネトバクター属菌(MDRA)による人工呼吸器関連肺炎を発症した。同時期に心肺停止となり, 自己心拍再開後, バスキュラーアクセス+末梢挿入型中心静脈カテーテル(PICC)を挿入され, 血液透析が開始された。最期の時を地元で過ごさせたいという家族の希望に応じて, 国際医療搬送を行った。

 

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国内におけるCandida aurisの施設内アウトブレイク対応の備え

(IASR Vol. 45 p22-23: 2024年2月号)
 

Candida aurisC. auris)は血流感染症等の侵襲性感染症を起こすこと, 抗真菌薬への耐性が多く認められ, 感染症を起こすと治療が困難であり致命率が高いこと, 施設内感染の発生やその感染制御が困難であること, から国際的に問題となっている真菌である1,2)。近年諸外国において急速な感染例の拡大がみられており, 医療機関のみならず人工呼吸器に対応する介護施設等においてもアウトブレイク事例が複数報告されている3)。本稿では, 今後発生が懸念される施設内アウトブレイクに備えた国内の体制と対応について紹介する。

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