国立感染症研究所

 

 現在、世界中で20億人のHBV感染者がいると推定されている1)。そのうち持続感染者は約35千万人に上り、多くは出生時の母子感染によるHBVキャリア化が原因である。HBVキャリア率は世界各地で異なる。HBVキャリア率(実質的にはHBs抗原陽性率)8%以上の高頻度地域、28%の中頻度地域、2%以下の低頻度地域に分類される。ユニバーサルワクチネーション(すべての児にB型肝炎ワクチンを接種してHBVキャリア化防止を目的としたワクチン政策)導入以前の世界各地のHBs抗原陽性率を図6に示した26)。図3、表4に示したように、現在の日本のHBs抗原陽性率は2%以下と推定される。しかしながら、WHO2008年のデータ 27)では日本は中~高頻度国に位置づけられている。これはデータのアップデート等が不十分であることが原因であると推察される。
 

                       

 

Copyright 1998 National Institute of Infectious Diseases, Japan

Top Desktop version