発生動向総覧
〈第27週コメント〉 7月10日集計分
◆全数報告の感染症
注意:これは当該週に診断された報告症例の集計です。しかし、迅速に情報還元するために期日を決めて集計を行いますので、当該週に診断された症例の報告が集計の期日以降に届くこともあります。それらについては一部を除いて発生動向総覧では扱いませんが、翌週あるいはそれ以降に、巻末の表の累積数に加えられることになります。
*感染経路、感染原因、感染地域については、確定あるいは推定として記載されていたものを示します。
1類感染症:
|
報告なし |
2類感染症:
|
結核 439例 |
3類感染症:
|
細菌性赤痢2例
|
|
菌種:S. flexneri(B群)1例_感染地域:長野県 S. sonnei(D群)1例_感染地域:タイ/カンボジア
|
腸管出血性大腸菌感染症141例(有症者101例、うちHUS 2例)
|
|
感染地域:国内139例、ベトナム1例、国内・国外不明1例 国内の多い感染地域:東京都9例、神奈川県9例、熊本県8例、群馬県7例、埼玉県7例、愛知県7例、岡山県7例、福岡県7例、佐賀県6例*、静岡県5例**、大分県5例、青森県4例、宮城県4例、茨城県4例、石川県4例、三重県4例、千葉県3例、広島県3例、鹿児島県3例 * 保育園に関連した集団感染例を含む(O157 VT1・VT2) ** 第26週に報告された幼稚園に関連した集団感染例を含む(O157 VT1・VT2) 年齢群:0歳(2例)、1歳(4例)、2歳(5例)、3歳(5例)、4歳(2例)、5歳(6例)、6歳(3例)、7歳(1例)、8歳(9例)、9歳(1例)、10代(18例)、20代(13例)、30代(11例)、40代(20例)、50代(12例)、60代(16例)、70代(10例)、80代(3例) 血清型・毒素型:O157 VT1・VT2(51例)、O157 VT2(48例)、O26 VT1(8例)、O103 VT1(6例)、O121 VT2(4例)、O157 VT不明(4例)、O121 VT1・VT2(3例)、O91 VT1(2例)、O111 VT1(2例)、O26 VT2(1例)、O103 VT1・VT2(1例)、O111 VT1・VT2(1例)、O121 VT不明(1例)、O157 VT1(1例)、O169 VT1(1例)、その他・不明(7例) 累積報告数:887例(有症者631例、うちHUS 16例.死亡なし)
|
|
4類感染症:
|
E型肝炎1例(感染地域:三重県_感染源:不明) A型肝炎1例(感染地域:大阪府)
重症熱性血小板減少症候群1例
|
|
感染地域:愛媛県(2013年6月発症) 年齢群:70代
|
チクングニア熱1例(感染地域:インドネシア) つつが虫病6例(感染地域:福島県3例、青森県1例、秋田県1例、東京都1例)
デング熱4例(うちデング出血熱1例)
|
|
感染地域:フィリピン2例、カンボジア1例、シンガポール/インドネシア1例
|
日本紅斑熱8例(感染地域:三重県6例、熊本県1例、鹿児島県1例) マラリア1例(三日熱_感染地域:ミャンマー) ライム病1例(感染地域:ポーランド)
レジオネラ症43例(肺炎型42例、ポンティアック型1例)
|
|
感染地域:栃木県3例、埼玉県3例、千葉県3例、東京都3例、長野県3例、大阪府3例、宮城県2例、茨城県2例、石川県2例、愛知県2例、京都府2例、兵庫県2例、福岡県2例、秋田県1例、山形県1例、神奈川県1例、新潟県1例、静岡県1例、島根県1例、広島県1例、国内(都道府県不明)3例、神奈川県/ミャンマー1例 年齢群:30代(1例)、40代(1例)、50代(12例)、60代(14例)、70代(12例)、80代(2例)、90代(1例)
|
|
5類感染症:
|
アメーバ赤痢14例(腸管アメーバ症11例、腸管外アメーバ症3例) |
|
感染地域:千葉県3例、北海道2例、福井県1例、京都府1例、国内(都道府県不明)5例、インド1例、ベトナム1例 感染経路:性的接触3例(異性間2例、異性間・同性間不明1例)、経口感染4例、不明7例
|
ウイルス性肝炎2例 |
|
B型2例_感染経路:性的接触2例(異性間2例)
|
急性脳炎6例 |
|
風しんウイルス1例_年齢群:40代 単純ヘルペスウイルス1例_年齢群:60代 病原体不明4例_年齢群:0歳(1例)、1歳(2例)、9歳(1例)
|
劇症型溶血性レンサ球菌感染症4例 |
|
年齢群:9歳(1例)、30代(1例)、40代(1例)、70代(1例.死亡)
|
後天性免疫不全症候群14例(AIDS 3例、無症候9例、その他2例) |
|
感染地域:国内12例、国内・国外不明2例 感染経路:性的接触11例(異性間2例、同性間9例)、性的接触(同性間)/静注薬物1例、不明2例
|
侵襲性インフルエンザ菌感染症2例(うち肺炎1例_菌検出検体:血液2例) |
|
年齢群:50代(1例)、70代(1例)
|
侵襲性肺炎球菌感染症6例(うち髄膜炎のみ1例、肺炎のみ2例_菌検出検体:血液5例、血液・髄液1例) |
|
年齢群:1歳(1例)、50代(2例.うち1例死亡)、60代(2例)、70代(1例)
|
先天性風しん症候群1例 |
|
病型:典型例 感染地域:千葉県 累積報告数:8例
|
梅毒18例(早期顕症I期3例、早期顕症II期8例、無症候7例) 破傷風2例〔年齢群:70代(1例)、90代(1例.死亡)〕 バンコマイシン耐性腸球菌感染症1例(遺伝子型:不明_菌検出検体:血液)
風しん363例(検査診断例223例、臨床診断例140例) |
|
感染地域:東京都55例、大阪府52例、兵庫県21例、神奈川県20例、京都府13例、鹿児島県13例、千葉県12例、愛知県11例、埼玉県10例、福岡県10例、三重県7例、和歌山県6例、静岡県5例、滋賀県4例、佐賀県4例、宮城県3例、茨城県3例、奈良県3例、岡山県3例、山口県3例、長野県2例、岐阜県2例、島根県2例、北海道1例、栃木県1例、群馬県1例、山梨県1例、徳島県1例、香川県1例、愛媛県1例、宮崎県1例、国内(都道府県不明)90例、国内・国外不明1例 年齢群:0歳(3例)、1歳(5例)、4歳(2例)、5~9歳(7例)、10~14歳(7例)、15~19歳(25例)、20~24歳(42例)、25~29歳(39例)、30~34歳(54例)、35~39歳(48例)、40代(83例)、50代(35例)、60代(13例) 累積報告数:12,469例(検査診断例8,517例、臨床診断例3,952例)
|
麻しん7例〔麻しん(検査診断例1例、臨床診断例1例)、修飾麻しん5例〕 |
|
感染地域:福島県1例、神奈川県1例、静岡県1例、京都府1例、兵庫県1例、国内(都道府県不明)2例 年齢群:20~24歳(1例)、30~34歳(1例)、35~39歳(3例)、50代(2例) 累積報告数:157例〔麻しん(検査診断例57例、臨床診断例56例)、修飾麻しん44例〕
|
(補)他にレジオネラ症1例の報告があったが削除予定。また、2012年第27週から2013年第26週までに診断されたものの報告遅れとして、E型肝炎1例〔感染地域:国内(都道府県不明)_感染源:不明〕、日本紅斑熱2例(感染地域:和歌山県1例、熊本県1例)、マラリア1例(三日熱_感染地域:パキスタン)、急性脳炎8例〔風しんウイルス2例_年齢群:30代(1例)、40代(1例).病原体不明6例_年齢群:1歳(2例)、2歳(1例)、3歳(1例)、5歳(1例)、6歳(1例)〕、劇症型溶血性レンサ球菌感染症1例(80代)などの報告があった。
|
|
◆定点把握の対象となる5類感染症(週報対象のもの)
全国の指定された医療機関(定点)から報告され、疾患により小児科定点(約3,000 カ所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000 カ所)、眼科定点(約600 カ所)、基幹定点(約500 カ所)に分かれています。また、定点当たり報告数は、報告数/定点医療機関数です。
インフルエンザ:定点当たり報告数は第18週以降減少が続いている。都道府県別では沖縄県(4.05)、岐阜県(0.55)、長崎県(0.36)が多い。
小児科定点報告疾患:RSウイルス感染症の報告数は511例と3週連続で増加した。年齢別では1歳以下の報告数が全体の約83%を占めている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では佐賀県(2.65)、福岡県(1.25)、沖縄県(1.24)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は3週連続で減少した。都道府県別では鳥取県(3.32)、新潟県(2.85)、山形県(2.67)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は第21週以降減少が続いている。都道府県別では大分県(10.36)、宮崎県(8.89)、愛媛県(6.95)が多い。水痘の定点当たり報告数は3週連続で減少した。都道府県別では石川県(1.66)、島根県(1.65)、宮崎県(1.58)が多い。手足口病の定点当たり報告数は第19週以降増加が続いている。都道府県別では大分県(17.19)、鳥取県(13.42)、山口県(12.96)が多い。伝染性紅斑の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では富山県(0.97)、新潟県(0.56)、宮城県(0.34)が多い。百日咳の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では鳥取県(0.11)、岡山県(0.11)、沖縄県(0.09)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は第19週以降増加が続いている。都道府県別では熊本県(5.74)、岡山県(4.80)、徳島県(4.61)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では福井県(1.18)、山形県(0.93)、福島県(0.84)が多い。
基幹定点報告疾患:マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は3週連続で減少した。都道府県別では宮城県(2.25)、富山県(2.00)、福島県(1.57)が多い。
|