2012年第21週/5月以降、風疹ウイルスの分離・検出報告数が増加し、2013年以降さらに増加している(図1)。
2012年(第1週~第52週)は兵庫県54件、神奈川県34件、大阪府32件、千葉県26件、埼玉県18件、愛知県12件、東京都10件、三重県9件、静岡県7件など24都府県から231件の風疹ウイルスの分離・検出が報告されている。遺伝子型別まで実施された151件では、2B型が124件と最も多く、1E型が26件で、1a型(ワクチンタイプ)1件はMRワクチン接種者から検出されている(図2下)。
2013年は第1週~第15週までに神奈川県36件、千葉県、大阪府各32件、東京都19件、茨城県、静岡県各9件、兵庫県8件、愛知県7件など21都府県から184件報告されている。遺伝子型別まで実施された90件では、2B型が87件、1E型が3件報告されている(図2上)。
麻疹疑い例の検査診断で、麻疹ウイルスが検出されず、風疹ウイルスが検出された例も多く含まれている。また、急性脳炎患者1例(2B型)(IASR 33: 305-308, 2012)と先天性風疹症候群(CRS)患児5例(2B型3例、遺伝子型不明2例)からの検出も報告されている。このうち、タイから帰国後に風疹を発病した患者1例(2B型)からの検出も報告されている。
風疹ウイルスの分離・検出例は男性が多く、特に30代を中心に20~40代男性が多い。女性では15~29歳が多い(図3)。
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