2012/13シーズン(2012年第36週/9月~2013年第35週/8月)当初の第36週(9/3-9)からノロウイルスの検出報告が続いており、2012年第44週(10/29-11/4)以降増加し、第48~50週をピークに減少している。2013年第1週以降、A群ロタウイルスの検出報告が増加している(図1)。
病原体個票では2012年第36週(9/3-9)~2013年第11週(3/11-17)(検体採取週)までにノロウイルスgenogroup(G)IIが43都道府県から1,883件(うち、GII/4 494件、GII/13 22件、GII/2 10件、GII/6 7件、GII/3、GII/7 各4件、GII/14 1件)、ノロウイルスGIが16府県から45件(うち、GI/6 4件、GI/3 2件、GI/4、GI/11、GI/13 各1件)、ノロウイルスgenogroup不明が4都県から38件、サポウイルスが26都府県から124件(うち、GI 44件、GII 9件、GIV 1件)、A群ロタウイルスが19都府県から100件(うち、G1 26件、G3、G9 各3件、G2 2件)報告されている(図2)。この他に、アストロウイルスが7県から17件(うち、8型4件)報告されている。
2013年第7週(2/11-17)~2013年第11週(3/11-17)の5週間では、ノロウイルスが12都府県から51件(静岡県15件、茨城県9件、神奈川県6件、大阪府5件、和歌山県4件、愛媛県3件、東京都、兵庫県、福岡県各2件など)(図3)、サポウイルスが10都府県から34件(和歌山県9件、静岡県7件、新潟県4件、茨城県3件、秋田県、東京都、大阪府、愛媛県、熊本県各2件、鹿児島県1件)、A群ロタウイルスが10都府県から34件(鹿児島県8件、茨城県6件、千葉県、三重県、香川県、愛媛県各4件、栃木県、東京都、大阪府、兵庫県各1件)、アストロウイルスが新潟県から1件報告されている。
集団発生病原体票による報告では2012年第36週(9/3-9)~2013年第11週(3/11-17)(発生週)に、27道府県の飲食店、宴会場、事業所、幼稚園、小学校などにおける食中毒や有症苦情、保育所、小学校、中学校、高校、老人施設、福祉・養護施設、病院、ホテルなどにおける感染性胃腸炎の集団発生384事例からノロウイルスが検出されている。
このうち、329事例はノロウイルスGII [うち、135事例はGII/4(速報参照:全国、沖縄県)、8事例はGII/2、3事例はGII/13、2事例はGII/6、1事例はGII/4+GII/6、1事例はGII/5]、11事例はノロウイルスGI(うち、6事例はGI/6、1事例はGI/3)、9事例はノロウイルスGI+GII(うち、1事例はGI/1+GII/4、1事例はGI/4+GII/13、1事例はGI/6+GII/4+GII/11、1事例はGI/6+GI/7+GI/13+GII/2+GII/4+GII/NT)と遺伝子群別(および型別)されている。その他、2事例からA群ロタウイルス(G1、G2各1)、11事例からサポウイルス(うち、GI 8、GII 1)、1事例はA群ロタウイルスG1とサポウイルスGIが検出されている(速報参照:長野県)。
(参考)ノロウイルス遺伝子型GII/4 2012変異株の検出都道府県(国立医薬品食品衛生研究所)
ノロウイルス検出状況 2011/12シーズン (2012年11月8日現在報告数)
|