国立感染症研究所

リスクアセスメントの方法・考え方について(解説)

国立感染症研究所感染症情報センター

■本アセスメントは、自治体、避難所等での感染症リスクアセスメントツールの一つとして提示している。

■リスクアセスメントの目的は,被災者の疾病罹患や死亡を減らすために必要な介入の優先順位づけに役立てることである。

■被災者がさらされるリスクは,発生地域における感染症流行の時期的状況,災害の種類や規模によって異なる.また,被災者に必要な介入の遂行能力も災害の特徴に影響されるため,地域(自治体、避難所等)に応じたリスクアセスメントが必要になる

■本法についてはWHO西太平洋地域事務局により用いられている方法論・フォーマットを修正し用いている

.地域・避難所で流行する可能性の評価 各疾病が流行する可能性について,下記の視点を参考に1(低い),2(中等度),3(高い)のいずれかに分類する.

感染伝播の機会
感染伝播のリスク状況
ワクチン接種率
少ない
落ち着いている
高い
中等度
一部で悪化
高いが,一部に感受性者あり
多い
全体で悪化
未接種またはワクチンなし
流行時期,集団生活,寒冷環境,衛生環境悪化など

 

.公衆衛生上の重要性の評価 各疾病の流行が与える公衆衛生上の影響について,罹患率・致死率の視点から1(低い),2(中等度),3(高い)のいずれかに分類する.
分類
罹患率・致死率
1:低い 低い
2:中等度 許容される水準より高い
3:高い 高い

.リスク評価(の結果を用いて,下記の基準に基づいて評価する.)

(2011年3月29日 IDSC 更新)

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