国立感染症研究所

 

IASR-logo

富山県で初めて確認された重症熱性血小板減少症候群の1例

(IASR Vol.44 p42-43: 2023年3月号)
 

重症熱性血小板減少症候群(severe fever with throm­bocytopenia syndrome: SFTS)が国内で報告されてから10年が経過した。この間に当初, 西日本で発生していた本疾患の患者発生地域が徐々に中日本, 東日本地域へと拡大しており, 北陸地域では, 福井県, 石川県で患者発生が報告されている1)。本疾患はSFTSウイルスを原因とする人獣共通感染症であり, 本ウイルスを保有するマダニの刺咬により発症する。また, 最近ではSFTSを発症したイヌやネコなどの愛玩動物等からの接触感染も報告されている2)。富山県では, 2022年5月に県内で飼育されている同居イヌの複数同時発生が確認された3)。今回, 富山県で初めてSFTSウイルスのヒト感染事例が確認されたので報告する。

Copyright 1998 National Institute of Infectious Diseases, Japan

Top Desktop version