国立感染症研究所

 

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本邦で初めて確認された重症熱性血小板減少症候群のヒト−ヒト感染症例

(速報掲載日 2024/3/19)

重症熱性血小板減少性症候群(severe fever with thrombocytopenia syndrome: SFTS)は、SFTSウイルス(SFTSV)により引き起こされる新興ウイルス感染症である。SFTSを発症した患者には、突然の発熱、下痢や下血といった消化器症状とともに血小板減少と白血球減少がみられ、重症例は多臓器不全に陥り死亡する。日本における致命率は27%と高く1)、現在までにSFTSに対して確立した特異的治療はない。感染経路は主にはマダニ刺咬と考えられているが、ヒトからヒトへの感染例が中国や韓国からは報告されている2)。2013年に日本で初めてのSFTS患者が報告されて以来3)、わが国ではヒト−ヒト感染は認められていなかったが、今回我々は日本で初めてのヒト−ヒト感染例を確認したため報告する。

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