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性感染症としてのアメーバ赤痢の国内疫学,2000~2013年

(IASR Vol. 37 p.241-242: 2016年12月号)

アメーバ症は,Entamoeba histolyticaの感染により引き起こされる感染症である。大半は,無症候か軽症であるが,感染者のうち症状を示すのは5~10%とされ,死亡する可能性もある1)。侵襲性アメーバ症は,汚染された食品や水から感染し発病するだけでなく,性感染症として,特に男性と性交する男性(MSM)において発病する2,3)。わが国においては,アメーバ赤痢は,全数届出が義務付けられており,国内感染例の報告が近年増加している4)。我々は,報告数の増加が著明であった2010~2013年に焦点をあて,2000~2013年の国内感染例を解析した。

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