国立感染症研究所

IDWRchumoku 注目すべき感染症 ※PDF版よりピックアップして掲載しています。

◆ 西アフリカ諸国におけるエボラ出血熱の流行2014年

 エボラ出血熱は、近年ではエボラウイルス病(Ebola virus disease:EVD)と呼称されることが国際的に多い。EVDの最も一般的な症状は、突然の発熱、強い脱力感、筋肉痛、頭痛、喉の痛みなどに始まり、その後、嘔吐、下痢、発疹、肝機能および腎機能の異常、さらに症状が増悪すると出血傾向となる。検査所見としては白血球数や血小板数の減少、および肝酵素値の上昇が認められる。潜伏期間は2日から最長3週間といわれており、汚染注射器を通した感染では短く、接触感染では長くなる。集団発生では致命率は90%にも達することがある。また、EVDの元々の宿主はコウモリの一種ではないかと考えられている。感染した人または動物の血液などの体液と直接接触した場合に感染の危険が生じる。

Copyright 1998 National Institute of Infectious Diseases, Japan

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