Amino Acid Mutations in the NS4A Region of Hepatitis C Virus Contribute to Viral Replication and Infectious Virus Production.
Murayama A, Sugiyama N, Suzuki R, Moriyama M, Nakamura N, Mochizuki H, Wakita T, Kato T.
HCVは慢性肝疾患の主な原因であり、効果的な治療法やワクチンが必要とされている。抗HCV薬やワクチンの効果は、遺伝子型や変異に影響されることが知られているが、培養細胞ではごく少数のHCV株でしか増殖が見られない。本研究では、複製できないウイルス株に最少の変異を導入することにより、新規のHCV細胞培養系を樹立することを目的とした。
J6CF株に、NS3蛋白質の細胞内局在に重要なアミノ酸変異であるA1680E、ポリメラーゼ活性に重要なアミノ酸変異であるA2892S、R2959K、Y3003F、RNA構造に関わる塩基変異であるA9348U(Y3003Fのコドン)、C9458Gの5箇所の変異を導入したJ6-mem株は、培養細胞で自律的に複製し、感染性ウイルス産生が可能であることを明らかにした。