発生動向総覧
〈第38週コメント〉 9月26日集計分
◆全数報告の感染症
注意:これは当該週に診断された報告症例の集計です。しかし、迅速に情報還元するために期日を決めて集計を行いますので、当該週に診断された症例の報告が集計の期日以降に届くこともあります。それらについては一部を除いて発生動向総覧では扱いませんが、翌週あるいはそれ以降に、巻末の表の累積数に加えられることになります。
*感染経路、感染原因、感染地域については、確定あるいは推定として記載されていたものを示します。
1類感染症: |
報告なし |
2類感染症: |
結核 285例 |
3類感染症: |
細菌性赤痢6例
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菌種:S. dysenteriae(A群)1例_感染地域:インド S. sonnei (D群)5例_感染地域:国内(都道府県不明)1例、トルコ3例*、インドネシア1例 * ツアーによる集団感染
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腸管出血性大腸菌感染症118例(有症者71例、うちHUS なし) |
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感染地域:国内118例 国内の多い感染地域:福岡県25例*、新潟県24例**、大分県 8例***、東京都6例、山形県4例、三重県4例、岩手県3例、宮城県3例、山梨県3例、宮崎県3例、北海道2例、秋田県2例、栃木県2例、埼玉県2例、千葉県2例、長野県2例、岐阜県2例、愛知県2例、京都府2例、岡山県2例、熊本県2例 * 保育所における集団発生(O145 VT2)を含む ** 保育所における集団発生(O103 VT1とO111 VT1)を含む *** 第37週に発生した飲食店における食中毒(O157 VT1・VT2)を含む 年齢群:0歳(1例)、1歳(15例)、2歳(13例)、3歳(6例)、4歳(11例)、5歳(12例)、6歳(4例)、7歳(1例)、10代(12例)、20代(14例)、30代(14例)、40代(3例)、50代(3例)、60代(5例)、70代(2例)、80代(2例) 血清型・毒素型:O157 VT1・VT2(32例)、O103 VT1(24例)、O157 VT2(15例)、O145 VT2(15例)、O26 VT1(6例)、O111 VT1・VT2(4例)、O26 VT2(3例)、O157 VT1(3例)、O157 VT不明(3例)、O111 VT1(2例)、O74 VT1(1例)、O145 VT1・VT2(1例)、O145 VT不明(1例)、O146 VT1・VT2(1例)、O165 VT1・VT2(1例)、その他・不明(6例) 累積報告数:2,876例(有症者1,797例、うちHUS 67例.死亡7例)
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4類感染症: |
デング熱5例
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感染地域:フィリピン3例、インドネシア1例、メキシコ1例
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日本紅斑熱5例
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感染地域:和歌山県2例、島根県1例、佐賀県1例、熊本県1例
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マラリア2例
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熱帯熱1例_感染地域:ザンビア 原虫種不明1例_感染地域:ウガンダ
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レジオネラ症17例(肺炎型17例.うち1例死亡)
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感染地域:兵庫県3例(うち1例温泉)、埼玉県2例、山形県1例、群馬県1例、千葉県1例、東京都1例、神奈川県1例、新潟県1例、山梨県1例、滋賀県1例、大阪府1例、福岡県1例(温泉)、熊本県1例、国内・国外不明1例 年齢群:40代(1例)、50代(6例)、60代(6例)、70代(2例)、80代(2例)
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5類感染症: |
アメーバ赤痢4例(腸管アメーバ症3例、腸管外アメーバ症1例) |
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感染地域:東京都2例、愛知県1例、大阪府1例 感染経路:性的接触3例(異性間3例)、不明1例
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ウイルス性肝炎4例 |
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B型1例_感染経路:性的接触(異性間・同性間不明) C型3例_感染経路:性的接触(異性間)1例、その他・不明2例
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急性脳炎1例(病原体不明_年齢群:2歳) クロイツフェルト・ヤコブ病3例(孤発性プリオン病古典型3例) 劇症型溶血性レンサ球菌感染症1例(年齢群:30代)
後天性免疫不全症候群11例(AIDS 5例、無症候5例、その他1例) |
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感染地域:国内8例、国外1例、国内・国外不明2例 感染経路:性的接触9例(異性間3例、同性間6例)、不明2例
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梅毒6例(早期顕症I期1例、早期顕症II期3例、無症候2例) 破傷風1例(年齢群:80代)
バンコマイシン耐性腸球菌感染症2例 |
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遺伝子型:VanA 1例_菌検出検体:創部浸出液 遺伝子型:VanC 1例_菌検出検体:胆汁
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風しん50例(検査診断例35例、臨床診断例15例)
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感染地域:東京都12例、大阪府5例、千葉県4例、兵庫県4例、神奈川県3例、福岡県3例、岐阜県2例、愛知県2例、群馬県1例、埼玉県1例、新潟県1例、三重県1例、佐賀県1例、国内(都道府県不明)10例 年齢群:1歳(2例)、10~14歳(2例)、15~19歳(3例)、20~24歳(5例)、25~29歳(7例)、30~34歳(10例)、35~39歳(5例)、40代(11例)、50代(3例)、60代(1例)、70代(1例) 累積報告数:1,669例(検査診断例1,229例、臨床診断例440例)
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麻しん6例〔麻しん(臨床診断例3例)、修飾麻しん(検査診断例3例)〕
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感染地域:埼玉県2例、神奈川県1例、宮崎県1例、愛知県/愛媛県1例、国内(都道府県不明)1例 年齢群:10~14歳(1例)、15~19歳(2例)、30~34歳(1例)、35~39歳(1例)、40代(1例) 累積報告数:263例〔麻しん(検査診断例133例、臨床診断例66例)、修飾麻しん(検査診断例64例)〕 遺伝子型別累積報告数(遺伝子型が同定・報告された症例のみ):56例 D4:6例_感染地域:東京都2例、千葉県1例、東京都/ベトナム1例、大阪府/英国1例、パキスタン1例 D8:37例_感染地域:愛知県19例、千葉県5例、岐阜県3例、山梨県2例、都道府県不明6例、タイ1例、タイ/カンボジア1例 D9:8例_感染地域:岡山県4例、栃木県1例、千葉県1例、東京都1例、フィリピン1例 H1:5例_感染地域:福島県4例、台湾1例
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(補)2012年第37週までに診断されたものの報告遅れとして、細菌性赤痢3例〔菌種:S. sonnei(D群)3例_感染地域:トルコ3例(ツアーによる集団感染)〕、E型肝炎2例〔感染地域_感染源:北海道2例_豚レバー1例、不明1例〕、オウム病1例(感染地域:栃木県_感染源:ハト)、デング熱3例(感染地域:フィリピン2例、カンボジア1例)、日本紅斑熱1例(感染地域:広島県)、急性脳炎3例(単純ヘルペスウイルス2型1例_年齢群:0歳.単純ヘルペスウイルス1例_年齢群:80代.病原体不明1例_年齢群:10代)、劇症型溶血性レンサ球菌感染症2例〔40代(1例)、60代(1例)〕、バンコマイシン耐性腸球菌感染症1例(遺伝子型:VanC _菌検出検体:尿)などの報告があった。
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◆定点把握の対象となる5類感染症(週報対象のもの)
全国の指定された医療機関(定点)から報告され、疾患により小児科定点(約3,000 カ所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000 カ所)、眼科定点(約600 カ所)、基幹定点(約500 カ所)に分かれています。また、定点当たり報告数は、報告数/定点医療機関数です。
インフルエンザ:定点当たり報告数は減少した。都道府県別では沖縄県(10.32)、鹿児島県(1.78)、宮崎県(0.22)が多い。
小児科定点報告疾患:RSウイルス感染症の報告数は3,562例と減少した。年齢別では1歳以下の報告数が全体の約71%を占めている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では宮崎県(0.78)、東京都(0.58)、鹿児島県(0.58)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では山口県(1.48)、福井県(1.36)、北海道(1.35)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では鳥取県(4.95)、大分県(4.92)、香川県(4.63)が多い。水痘の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では徳島県(1.09)、福島県(0.92)、沖縄県(0.79)が多い。手足口病の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では山形県(6.13)、宮城県(4.38)、岩手県(4.03)が多い。伝染性紅斑の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では岩手県(0.35)、徳島県(0.26)、高知県(0.20)が多い。百日咳の定点当たり報告数は2週連続で減少した。都道府県別では大分県(0.11)、高知県(0.10)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は第35週以降減少が続いている。都道府県別では山形県(2.73)、新潟県(2.05)、秋田県(1.77)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では宮城県(0.81)、大分県(0.78)、岐阜県(0.64)が多い。
基幹定点報告疾患:マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は減少したが、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してかなり多い。都道府県別では群馬県(4.13)、栃木県(3.43)、福島県(3.14)、岐阜県(2.80)が多い。
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