発生動向総覧
〈第30週コメント〉 8月8日集計分
◆全数報告の感染症
注意:これは当該週に診断された報告症例の集計です。しかし、迅速に情報還元するために期日を決めて集計を行いますので、当該週に診断された症例の報告が集計の期日以降に届くこともあります。それらについては一部を除いて発生動向総覧では扱いませんが、翌週あるいはそれ以降に、巻末の表の累積数に加えられることになります。
*感染経路、感染原因、感染地域については、確定あるいは推定として記載されていたものを示します。
1類感染症: |
報告なし |
2類感染症: |
結核 351例 |
3類感染症: |
細菌性赤痢8例
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菌種:S. flexneri (B群)3例_感染地域:インドネシア1例、ミャンマー1例、インド1例 S. sonnei (D群)5例_感染地域:神奈川県1例、奈良県1例、カンボジア2例、フィリピン1例
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腸管出血性大腸菌感染症130例(有症者66例、うちHUS 1例) |
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感染地域:国内130例 国内の多い感染地域:佐賀県26例*、福岡県14例、岐阜県12例**、岩手県8例、埼玉県8例、大阪府6例、鹿児島県5例、熊本県4例、群馬県3例、東京都3例、兵庫県3例、宮崎県3例*** * 保育所における集団発生(O26 VT1 1例、O不明VT1 25例) ** 医療機関内託児所における集団発生(O111 VT1)を含む *** 保育所における集団発生(O26 VT1) 年齢群:1歳(11例)、2歳(17例)、3歳(9例)、4歳(6例)、5歳(4例)、6歳(2例)、7歳(2例)、8歳(1例)、9歳(1例)、10代(17例)、20代(16例)、30代(7例)、40代(12例)、50代(10例)、60代(5例)、70代(7例)、80代(3例) 血清型・毒素型:O26 VT1(24例)、O157 VT2(19例)、O157VT1・VT2(18例)、O103 VT1(10例)、O111 VT1(10例)、O157 VT1(4例)、O111 VT2(2例)、O121 VT2(2例)、O157 VT不明(2例)、O26 VT1・VT2(1例)、O145 VT2(1例)、その他・不明(37例) 累積報告数:1,511例(有症者940例、うちHUS 34例.死亡2例)
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パラチフス1例(感染地域:パキスタン) |
4類感染症: |
E型肝炎2例
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感染地域:北海道1例_感染源:豚ホルモン 感染地域:三重県1例_感染源:不明
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A型肝炎1例(感染地域:フィリピン) つつが虫病1例(感染地域:秋田県)
デング熱5例
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感染地域:タイ2例、フィリピン2例、スリランカ1例
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日本紅斑熱3例(感染地域:千葉県2例、和歌山県1例) マラリア1例(三日熱_感染地域:パキスタン)
レジオネラ症13例(肺炎型13例)
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感染地域:北海道1例(温泉)、宮城県1例(温泉)、栃木県1例、群馬県1例、埼玉県1例、富山県1例、石川県1例、滋賀県1例、岡山県1例、国内(都道府県不明)3例、韓国1例 年齢群:50代(1例)、60代(4例)、70代(4例)、80代(4例)
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5類感染症: |
アメーバ赤痢14例(腸管アメーバ症12例、腸管外アメーバ症2例) |
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感染地域:東京都2例、大阪府2例、福岡県2例、宮城県1例、兵庫県1例、長崎県1例、国内(都道府県不明)5例 感染経路:性的接触7例(異性間2例、同性間4例、異性間・同性間不明1例)、経口感染2例、不明5例
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ウイルス性肝炎2例 |
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B型2例_感染経路:性的接触2例(異性間2例)
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急性脳炎3例 |
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病原体不明3例_年齢群:2歳(1例)、4歳(1例)、20代(1例)
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クロイツフェルト・ヤコブ病2例 |
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孤発性プリオン病古典型1例 遺伝性プリオン病ゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー病1例
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後天性免疫不全症候群12例(AIDS 1例、無症候10例、その他1例) |
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感染地域:国内11例、国内・国外不明1例 感染経路:性的接触11例(異性間3例、同性間6例、異性/同性間2例)、不明1例
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ジアルジア症1例(感染地域:青森県) 梅毒13例(早期顕症I期3例、早期顕症II期6例、晩期顕症1例、無症候3例)
バンコマイシン耐性腸球菌感染症2例
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遺伝子型:VanA 1例_菌検出検体:褥瘡部分 遺伝子型:VanC 1例_菌検出検体:血液
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風しん82例(検査診断例53例、臨床診断例29例)
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感染地域:東京都27例、兵庫県7例、埼玉県6例、愛知県6例、大阪府6例、千葉県4例、神奈川県4例、北海道2例、三重県2例、奈良県2例、新潟県1例、福井県1例、山梨県1例、岐阜県1例、静岡県1例、京都府1例、和歌山県1例、大分県1例、国内(都道府県不明)8例 年齢群:3歳(1例)、5~9歳(2例)、10~14歳(1例)、15~19歳(7例)、20~24歳(10例)、25~29歳(9例)、30~34歳(15例)、35~39歳(17例)、40代(16例)、50代(4例) 累積報告数:1,016例(検査診断例746例、臨床診断例270例)
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麻しん9例〔麻しん(検査診断例6例)、修飾麻しん(検査診断例3例)〕
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感染地域:東京都2例、神奈川県2例、埼玉県1例、千葉県1例、国内(都道府県不明)2例、中国1例 年齢群:1歳(1例)、2歳(1例)、20~24歳(1例)、25~29歳(1例)、30~34歳(1例)、35~39歳(2例)、50代(2例) 累積報告数:210例〔麻しん(検査診断例115例、臨床診断例48例)、修飾麻しん(検査診断例47例)〕 遺伝子型別累積報告数(遺伝子型が同定・報告された症例のみ):56例 D4:6例_感染地域:東京都2例、千葉県1例、東京都/ベトナム1例、大阪府/英国1例、パキスタン1例 D8:37例_感染地域:愛知県19例、千葉県5例、岐阜県3例、山梨県2例、都道府県不明6例、タイ1例、タイ/カンボジア1例 D9:8例_感染地域:岡山県4例、栃木県1例、千葉県1例、東京都1例、フィリピン1例 H1:5例_感染地域:福島県4例、台湾1例
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(補)2012年第30週までに診断されたものの報告遅れとして、急性脳炎1例〔病原体不明(1歳).死亡〕、劇症型溶血性レンサ球菌感染症1例(80代)、バンコマイシン耐性腸球菌感染症1例(遺伝子型:VanC_菌検出検体:血液)などの報告があった。
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◆定点把握の対象となる5類感染症(週報対象のもの)
全国の指定された医療機関(定点)から報告され、疾患により小児科定点(約3,000 カ所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000 カ所)、眼科定点(約600 カ所)、基幹定点(約500 カ所)に分かれています。また、定点当たり報告数は、報告数/定点医療機関数です。
インフルエンザ:定点当たり報告数は2週連続で減少した。都道府県別では沖縄県(18.09)、鹿児島県(0.15)、新潟県(0.06)が多い。
小児科定点報告疾患:RSウイルス感染症の報告数は808例と第28週以降増加が続いている。年齢別では1歳以下の報告数が全体の約81%を占めている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では鹿児島県(1.13)、福井県(0.82)、熊本県(0.75)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は第25週以降減少が続いている。都道府県別では山口県(2.00)、山梨県(1.71)、福井県(1.68)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は第22週以降減少が続いているが、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してやや多い。都道府県別では大分県(8.1)、島根県(6.1)、宮崎県(5.0)、福岡県(5.0)が多い。水痘の定点当たり報告数は3週連続で減少した。都道府県別では北海道(0.98)、滋賀県(0.97)、大分県(0.97)が多い。手足口病の定点当たり報告数は第19週以降増加が続いている。都道府県別では新潟県(12.08)、宮城県(6.93)、青森県(6.46)、福井県(5.73)が多い。伝染性紅斑の定点当たり報告数は第28週以降減少が続いている。都道府県別では岩手県(1.13)、岐阜県(0.44)、宮城県(0.34)が多い。百日咳の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では高知県(0.37)、鹿児島県(0.25)、滋賀県(0.13)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は減少した。都道府県別では新潟県(7.78)、長野県(6.85)、富山県(6.55)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では大分県(1.42)、宮城県(1.38)、岩手県(1.18)が多い。
基幹定点報告疾患:マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は減少したが、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。都道府県別では群馬県(4.88)、栃木県(4.29)、青森県(2.50)が多い。
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