発生動向総覧
〈第36週コメント〉 9月10日集計分
◆全数報告の感染症
注意:これは当該週に診断された報告症例の集計です。しかし、迅速に情報還元するために期日を決めて集計を行いますので、当該週に診断された症例の報告が集計の期日以降に届くこともあります。それらについては一部を除いて発生動向総覧では扱いませんが、翌週あるいはそれ以降に、巻末の表の累積数に加えられることになります。
*感染経路、感染原因、感染地域については、確定あるいは推定として記載されていたものを示します。
1類感染症: |
報告なし |
2類感染症: |
結核446例 |
3類感染症: |
細菌性赤痢5例 |
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菌種:S. flexneri (B群)1例_感染地域:インド S. sonnei (D群)4例_感染地域:インド2例、タンザニア1例、バングラデシュ1例
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腸管出血性大腸菌感染症142例(有症者98例、うちHUS 2例) |
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感染地域:国内136例、シンガポール1例、台湾1例、ベトナム1例、モロッコ1例、ラオス1例、国内・国外不明1例 国内の多い感染地域:大阪府16例、岩手県13例*、東京都12例、埼玉県10例、群馬県9例、神奈川県7例、北海道6例、愛知県6例、福岡県4例 * 保育所における集団感染例を含む(O26 VT1) 年齢群:0歳(3例)、1歳(19例)、2歳(15例)、3歳(6例)、4歳(3例)、5歳(5例)、6歳(3例)、7歳(5例)、8歳(1例)、9歳(4例)、10代(19例)、20代(25例)、30代(11例)、40代(6例)、50代(7例)、60代(4例)、70代(4例)、80代(2例) 血清型・毒素型:O157 VT1・VT2(45例)、O26 VT1(41例)、O157 VT2(22例)、O157 VT1(8例)、O103 VT1(4例)、O111 VT1(3例)、O26 VT不明(2例)、O157 VT不明(2例)、O26 VT1・VT2(1例)、その他・不明(14例) 累積報告数:3,127例(有症者2,237例、うちHUS 75例.死亡2例)
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腸チフス5例
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感染地域:東京都3例、中国1例、国内(都道府県不明)/インド/ネパール1例
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パラチフス1例(感染地域:バングラデシュ) |
4類感染症: |
E型肝炎2例
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感染地域(感染源):富山県1例(不明)、フランス1例(ジビエ料理)
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A型肝炎1例(感染地域:大分県)
重症熱性血小板減少症候群8例
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感染地域:愛媛県3例、鹿児島県2例、山口県1例、徳島県1例、佐賀県1例 年齢群:30代(1例)、50代(1例)、70代(5例.うち3例死亡)、80代(1例)
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チクングニア熱1例(感染地域:インドネシア)
デング熱60例〔デング熱59例、デング出血熱1例(感染地域:国外)〕
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感染地域:東京都54例、インドネシア3例、タイ2例、フィリピン1例
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日本紅斑熱9例(感染地域:和歌山県5例、広島県2例、愛媛県1例、佐賀県1例)
マラリア5例
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熱帯熱3例_感染地域:コンゴ民主共和国1例、ナイジェリア1例、リベリア1例 病型不明2例_感染地域:ガーナ1例、ブルキナファソ1例
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レジオネラ症23例(肺炎型23例)
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感染地域:新潟県2例、石川県2例、滋賀県2例、岩手県1例、埼玉県1例、千葉県1例、静岡県1例、三重県1例、大阪府1例、奈良県1例、岡山県1例、山口県1例、福岡県1例、宮崎県1例、鹿児島県1例、国内(都道府県不明)5例 年齢群:30代(1例)、40代(1例)、50代(4例)、60代(10例)、70代(3例)、80代(3例)、90代(1例) 累積報告数:813例
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レプトスピラ症1例(感染地域:沖縄県_感染源:河川) |
5類感染症: |
アメーバ赤痢16例(腸管アメーバ症14例、腸管外アメーバ症1例、腸管及び腸管外アメーバ症1例) |
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感染地域:東京都3例、福岡県2例、千葉県1例、神奈川県1例、京都府1例、大阪府1例、国内(都道府県不明)5例、タイ1例、タイ/マレーシア/グアム1例 感染経路:性的接触5例(異性間2例、同性間3例)、経口感染6例、不明5例
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急性脳炎4例 |
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病原体不明4例_年齢群:0歳(2例)、2歳(1例)、9歳(1例)
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クロイツフェルト・ヤコブ病2例 |
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孤発性プリオン病2例(古典型1例、その他1例)
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劇症型溶血性レンサ球菌感染症5例 |
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年齢群:40代(1例)、60代(1例)、70代(3例)
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後天性免疫不全症候群19例(AIDS 9例、無症候9例、その他1例) |
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感染地域:国内14例、ナイジェリア1例、国内・国外不明4例 感染経路:性的接触13例(異性間3例、同性間10例)、その他(国外での医療行為)1例、不明5例
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ジアルジア症1例(感染地域:インド)
侵襲性インフルエンザ菌感染症1例(菌検出検体:血液) |
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年齢群:20代
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侵襲性肺炎球菌感染症7例(菌検出検体:血液6例、血液・髄液1例) |
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年齢群:0歳(1例)、60代(2例)、70代(1例.死亡)、80代(3例)
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梅毒22例(早期顕症I期4例、早期顕症II期8例、晩期顕症2例、無症候8例)
バンコマイシン耐性腸球菌感染症1例
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遺伝子型:不明_菌検出検体:尿
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風しん7例(検査診断例3例、臨床診断例4例)
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感染地域:神奈川県3例、東京都2例、千葉県1例、国内(都道府県不明)1例 年齢群:0歳(1例)、2歳(1例)、5~9歳(1例)、30~34歳(1例)、35~39歳(1例)、40代(1例)、50代(1例) 累積報告数:277例(検査診断例173例、臨床診断例104例)
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麻しん5例〔麻しん(検査診断例4例、臨床診断例1例)〕
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感染地域:埼玉県1例、東京都1例、神奈川県1例、兵庫県1例、国内(都道府県不明)1例 年齢群:0歳(2例)、15~19歳(1例)、30~34歳(1例)、35~39歳(1例) 累積報告数:445例〔麻しん(検査診断例343例、臨床診断例35例)、修飾麻しん67例〕
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(補)2013年第36週から2014年第35週までに診断されたものの報告遅れとして、腸チフス1例〔感染地域:国内(都道府県不明)〕、デング熱3例(感染地域:東京都2例、フィリピン1例)、日本紅斑熱3例(感染地域:高知県2例、鳥取県1例)、ブルセラ症1例(感染地域:沖縄県_感染源:不明)、野兎病1例(感染地域:兵庫県_感染経路:不明)、急性脳炎2例〔病原体不明2例_年齢群:0歳(1例)、8歳(1例)〕などの報告があった。
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◆定点把握の対象となる5類感染症(週報対象のもの)
全国の指定された医療機関(定点)から報告され、疾患により小児科定点(約3,000 カ所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000 カ所)、眼科定点(約600 カ所)、基幹定点(約500 カ所)に分かれています。また、定点当たり報告数は、報告数/定点医療機関数です。
インフルエンザ:定点当たり報告数は2週連続で増加した。都道府県別の上位3位は沖縄県(1.31)、高知県(0.44)、島根県(0.32)である。基幹定点からのインフルエンザ入院サーベイランスにおける報告数は3例と前週と比較して増加し、3県から報告があった。
小児科定点報告疾患:RSウイルス感染症の報告数は2,156例と第31週以降増加が続いている。年齢別では1歳以下の報告数が全体の約76%を占めている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してやや多い。都道府県別の上位3位は群馬県(1.22)、三重県(1.11)、沖縄県(0.94)である。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は3週連続で増加し、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。都道府県別の上位3位は島根県(2.04)、北海道(1.64)、長野県(1.61)である。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は3週連続で増加し、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。都道府県別の上位3位は大分県(9.03)、宮崎県(7.14)、熊本県(5.90)である。水痘の定点当たり報告数は増加した。都道府県別の上位3位は福井県(1.36)、佐賀県(1.22)、福岡県(1.07)である。手足口病の定点当たり報告数は3週連続で増加した。都道府県別の上位3位は石川県(6.62)、佐賀県(3.35)、山口県(2.72)である。百日咳の定点当たり報告数は減少した。都道府県別の上位3位は鳥取県(0.11)、沖縄県(0.09)、山形県(0.07)である。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は減少したが、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別の上位3位は新潟県(7.44)、福島県(7.07)、宮城県(6.14)である。
基幹定点報告疾患:マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別の上位3位は富山県(1.20)、高知県(0.88)、長野県(0.73)である。感染性胃腸炎(ロタウイルスに限る)の定点当たり報告数は横ばいであった。3県から5例報告があり、年齢別では1~4歳(4例)、20代(1例)であった。
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