国立感染症研究所

logo

日本のHIV感染者・AIDS患者の状況
(平成24年12月31日~平成25年3月31日)

(Vol. 34 p. 173-175, 80: 2013年6月号)

平成25年5月22日
厚生労働省健康局疾病対策課
第133回エイズ動向委員会委員長コメント
 
《平成25年第1四半期》

 【概要】
1.今回の報告期間は平成24年12月31日~平成25年3月31日までの約3か月

2.新規HIV 感染者報告数は227件(前回報告 257件、前年同時期 246件)。そのうち男性216件、女性11件で、男性は前回(246件)および前年同時期(231 件)より減少、女性は前回(11件)と同数、前年同時期(15件)より減少

3.新規AIDS患者報告数は107件(前回報告114件、前年同時期105件)。そのうち男性105件、女性2件で、男性は前回(107件)より減少、前年同時期(101 件)より増加、女性は前回(7件)および前年同時期(4件)より減少

4.HIV 感染者とAIDS患者を合わせた新規報告数は 334件

【感染経路・年齢等の動向】
1.新規HIV 感染者報告数:
○同性間性的接触によるものが151件(全HIV 感染者報告数の約67%)
○異性間性的接触によるものが44件(全HIV 感染者報告数の約19%)。そのうち男性35件、女性9件
○母子感染によるものは1件
○年齢別では、20~30代が多い。

2.新規AIDS患者報告数:
○同性間性的接触によるものが63件(全AIDS患者報告数の約59%)
○異性間性的接触によるものが23件(全AIDS患者報告数の約21%)。そのうち男性22件、女性1件
○母子感染によるものは0件
○年齢別では、30代が多い。

【検査・相談件数の概況(平成25年1月~3月)】
1.保健所におけるHIV抗体検査件数(速報値)は22,158件(前回報告26,597件、前年同時期25,025件)、自治体が実施する保健所以外の検査件数(速報値)は6,769件(前回報告7,223件、前年同時期7,171件)

2.保健所等における相談件数(速報値)は32,940件(前回報告37,321件、前年同時期39,840件) 

【献血の概況(平成25年1月~3月)】
1.献血件数(速報値)は、 1,304,418件(前年同時期速報値 1,325,793件)

2. そのうちHIV 抗体・核酸増幅検査陽性件数(速報値)は23件(前年同時期速報値14件)。10万件当たりの陽性件数(速報値)は、1.763件(前年同時期速報値1.056件)

《まとめ》
1.前回および前年同時期に比し、新規HIV感染者報告数は減少し、新規AIDS患者報告数はほぼ横ばいであった。

2.保健所等におけるHIV抗体検査件数は、前回および前年同時期に比し、減少していた。

3.早期発見は個人においては早期治療、社会においては感染の拡大防止に結びつくので、HIV抗体検査・相談の機会を積極的に利用していただきたい。

 

Copyright 1998 National Institute of Infectious Diseases, Japan

Top Desktop version