腸管出血性大腸菌とは
国立感染症研究所(旧 国立予防衛生研究所:平成9年4月1日改称)細菌部
National Institute of Infectious Diseases(former National Institute of
health))
病原性大腸菌は以下の5つのカテゴリーに分けられています。
- 毒素原性大腸菌(Enterotoxigenic Escherichia coli ; ETEC)
- 組織侵入性大腸菌(Enteroinvasive Escherichia coli ; EIEC)
- 病原血清型大腸菌(Enteropathogenic Escherichia coli ; EPEC)
- 腸管出血性大腸菌(Vero毒素産生性大腸菌) (Enterohemorrhagic Escherichia
coli ; EHEC (Verotoxin-producing Escherichia coli ; VTEC))
- 腸管付着性大腸菌(Enteroadherent Escherichia coli ; EAEC)
腸管出血性大腸菌は1982年アメリカのオレゴン州とミシガン州で発生
したハンバーガーによる食中毒で大腸菌
O157:H7 型菌が原因菌である事 が Riley (1)により初めて報告されました。
腸管出血性大腸菌はこの菌の産生する毒素によって下痢を発症します。
その毒素とは Vero 細胞という培養細胞に障害を与える事から Vero 毒素
(Verotoxin; VT)と呼ばれています。またその一次構造(アミノ酸配列)が明
らかになり、志賀赤痢菌(Shigella dysenteriae 1)の産生する毒素
と全く同じである事から志賀毒素様毒素(Shiga-like toxin; SLT)とも呼ば
れています。VT には I 型と II 型の毒素のある事が分かりそれぞれ
VT1(SLT-I)、VT2(SLT-II) と呼ばれています。VT1、VT2 はその一次構造が
少し異なっています。
この菌の検出方法としては VT 遺伝子を標的とした PCR 法と毒素に対する
抗体を利用した逆受身ラテックス凝集反応が知られています。どちらの方法
も比較的感度良くまた迅速簡便にVT 産生の菌を検出することが出来ます。
平成2年10月に埼玉県浦和市で発生した事件を受け、同年厚生科学研究と
して「腸管出血性大腸菌の疫学的、臨床医学的研究」(主任研究者:京大医学
部教授(当時)竹田美文)がまとめられました。また、平成3年11月に全国地
方衛生研究所を対象とした上記診断法の研修会が厚生省、地研協議会、国立予
防衛生研究所(予研)細菌部主導で東京都立衛生研究所の協力の元に予研におい
て行なわれました。
腸管出血性大腸菌に見られる
O 抗原は O157 が多く O111、O26 にも見られます。
参考:腸管出血性大腸菌の電子顕微鏡写真
この菌による感染によってしばしば溶血性尿毒症症候群(Hemolytic Uremic
Syndrome; HUS)が起こり、幼児などの場合には死に至る場合もあります。
参考文献:
- Riley,J.W.et al.:Hemorrhagic colitis associated with a rare Escherichia
coli serotype. N. Engl. J. Med.,308:681-685,1983
平成11年
病原性大腸菌O157 による食中毒等の発生状況(平成11年7月16日現在)
病原性大腸菌
O157 による食中毒等の発生状況(累計)(平成11年4月28日現在)
平成10年
病原性大腸菌O157 による食中毒等の発生状況(平成10年12月31日現在)
病原性大腸菌
O157 による食中毒等の発生状況(累計)(平成10年12月31日現在)
平成9年
病原性大腸菌O157 による食中毒等の発生状況(総計)(平成9年12月31日現在)
病原性大腸菌
O157 による食中毒等の発生状況(累計)(平成9年12月31日現在)
平成8年
本年の食中毒事故に対する厚生省の通知
病原性大腸菌の予防対策等について(厚生省)
病原性大腸菌
O157 による食中毒等の発生状況(総計)(平成8年12月26日18時現在)
-
都道府県等から厚生省に食中毒として報告のあったもの
-
都道府県等から厚生省に食中毒の疑いとして報告があったもの
- その他
病原微生物検出情報(月報)
Vol.17 No.1(No.191)
「<特集>Vero毒素産生性大腸菌 1991.1〜1995.11」
Vol.17 No.8(No.198)
「<特集>腸管出血性大腸菌O157:H7の集団発生 1996」
Vol.18 No.7(No.209)
「<特集>Vero毒素産生性大腸菌(腸管出血性大腸菌)感染症
1996〜1997.6」
1996 年 6 月 9 日からのアクセスは
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すでに多くの問い合わせがあり、全てに対応する事が困難になってきております。
御了承下さい。
earakawa@nih.go.jp