生活習慣病一次予防法の策定をめざした予知診断法の確立
研究の実施期間:平成14年10月 1日〜平成18年3月31日
生活習慣病は,複数の遺伝因子が関与し,さらに栄養や運動など生活習慣因子(環境因子)により発症する。
これまでに,肥満,高血圧,糖尿および高脂血症の発症に関わる候補遺伝子の多型性(遺伝子マーカー)について約5千件に及ぶ報告がなされてきた。しかしながら,これら遺伝子マーカーの多くは疾病発症との関連性が対象の違いにより一定していない。この原因は,これまでの研究では,各種栄養素の摂取量や生活活動強度などの各種生活習慣因子の影響が考慮されていないためであると考えられる。
このような背景から本プロジェクトでは,これまでに報告された遺伝子マーカーから,肥満,高血圧,糖尿病および高脂血症との関連が強く示唆されているもの〜200種を選択し,食事嗜好性や身体活動状況など生活習慣因子の調査データの整った対象者1,000例を目処に,それら遺伝子マーカーのタイピングを行い,各種生活習慣因子,遺伝子型(genotype,allele,haplotype)及び表現型(身体指標,生化学データ)との関連性を解析することによって,生活習慣病の発症予測に有用な遺伝子マーカーの確立を行う。
予知診断が可能となれば,これら疾患の易罹患性遺伝素因をもつ人たちに対する「21世紀型の食事摂取推奨量」など,生活習慣病の一次予防施策において重要な情報を提供しうると考えられる。